神宮花火

街灯の向こう団地の上

いつものようにビクターの隣で待ち合わせ、なかなかないけど、家族のつどう一夜。神の宮の花火は、土地柄のせいか、どこの花火よりもキラキラしていると思う。
 
お盆を過ぎた夏の夜、じっとしていると風が心地よい。
ビールが喉を潤し、頭にふんわりとした感触が入ってくる。風に漂う煙の匂い、目にゴミが入る、飛んできた他の紙切れ、その匂いはいま彼処で輝いていたことを物語る。鳴り響く音に童心に戻る気がする、何だかキラキラが眩しいくらいだ。淡く消える雪のようにせつない。