わをん

寄席

さて、排他的自我の防衛という幻想に捕われた僕は、
眠い目をこすりつつ、鈴本演芸場に降り立った。
 
つまりだ、便利だからといってあれやこれや人に何かをさせて
自分の都合ばかりにありがとうとも言わない人に嫌気がさしたり、
何を考えているかわかりづらいから、そのわからないという不安を
言葉にのせてあーだこーだ言う人を邪険にしてしまうので、
仄かに落ち着いた楽しみが欲しくなったのだ。
 
そのため、身近なとこで「あはは♪」と素直に笑いたかったのだ。
 
で、結論から言うと、これは、かなり、良い。
 
新鮮さを伴っているせいもあるかもしれないが、
もう、ほんと素直に「おぉ〜」とおもったり、
「あはは♪」と笑ったり、「せつない」と思ったり、
「なるほど」なんて思えたりするのだ。
 
テレビなんかの「ここではこう反応しろよ」なんていうお仕着せ感もなく、
丁寧にいっこっつ仕上げたお話。
そっと囲うように盛り上げていってくれる話術。
「ね、別に無理して笑わなくてもいんだよ」と言ってくれている。
好きなように見て、好きなように笑えばいいのだ。
それをとやかく言う人は居ないのだ。
 
その内容についての言及は、今はしないでおこう。
仕事が速く終わったときなどに、ビールとお弁当を買って、
だらだらと見ながら「あはは♪」と笑いたいものだと思った。
 
その時「そんな脱力的感覚からくる大切なこと」
ということで話題にあがった1曲。