疑わしい

加賀友禅

朝起きた時にふと思った。
僕が昨日陶酔したと思ったのは、
 本当にミュージカルの鑑賞結果だけなのだろうか?
旅先の熱、そして、頭の中の妄想があったのではないのか?
 
 疑わしい
 
友人に書いたメールは熱に魘されているようだ。
確かに僕は、感情の切り替えがうまい方じゃない。
でも、それでもいいとは思うんだ。
ただ、そういう積み重ねの夢の中にいるということに気づき、
 朝、目が覚めたような感覚を覚えた。
(勿論、目が覚めて、別な夢の中に居るだけなのだろうけれど)
 

  • 言葉のメモ

友人に貸した本が返ってきた。
「結局のところ、大切な人の手を探し求め、握り続けるためだけに、
 僕たちはうすのろな時間をどうにか生きてる。
 ねえ、そうは思わないかい?」
金城一紀の「対話篇」の中の一編「恋愛小説」の最後の言葉だ。
 
 この言葉を読んだ時、どう思った?
 
と聞いてみたかったけど、聞かなかった。 
この言葉だけでも、そこに言葉の力はあるのだろうか?