夜と朝

夜、バスに乗った。
狭く膝を抱えるようにしながら、知らない土地へと連れていかれる。朝、大きな橋のたもとに着いた。何かから解放されるような気分がした。
バスは駅に着いたのだが、駅だけ妙に新しく落ち着かない気がしたので、各駅の電車に乗ることにした。沿線には巨大な工業建築物が立ち並び、見ていて飽きない。
次の大きな駅から船が出ているようなので、降りて港に行く。妙だが、港にちょうどよく温泉施設があったので入る。深夜に出向する船を待っていると、雨が降ってきた。だが、明日の朝を心待ちにする。