階層

アネモネ

久しぶりに夢を見た。たぶん朝だったのだろう。カフェオレをつくろうと思い、冷蔵庫を開けて牛乳をとりだす。カップに注ごうとすると、牛乳はゲル状になっていた。ヨーグルトとなってしまったのだろうか、などと思いつつ、パックの中身をシンクに流す。まったく... 最後あたりに赤く澱んだ液体が出てきた。何だ?と思いつつパックの底を見ると、錆びて赤茶色になったようなものがどろりとしている。片目を細め、何かいやだなと呟く。
 
朝起きて、カフェオレを飲みながら、その腐りきったヨーグルトや、それをかき分けて出てきた赤く澱んだ液体に思いをめぐらせる。あがいても無駄だということか?くそったれ。
 
ふと、後ろを見やると戸棚の上の置物が、こちらをじっとを見つめている。酒瓶を脇に抱え「そんな思考に捕われてること自体どうなの」いけしゃあしゃあと言いやがって、知ったことか。このくそ野郎。
 
おもむろにチューナーとりだす。4弦を弾きその振動が骨に伝わるのを感じる。