ほおずき

ほおずき笛

赤い服をうら返し、朱色の実をやわらかく揉み、
皮から実が剥がれる頃、服を引っ張る。
 
種はきれいに取れたのだけど、ほおずき笛を鳴らせない。
いつか鳴らせるといいな。
 
もう梅雨明け、祇園の頃なんだなぁ(さっき、ラジオがそう言っていた)。
扇風機をつけているのに暑くて、冷蔵庫に冷やしておいた桃を食べる。それから本を読んでいたら、いつの間にかうたた寝をしていた。ふと、せみの声に起きてみると、日は落ちていて夕涼みの散歩に出かける。