おと

しんしんとふる雪。
この「しんしん」という部分、多分、昔、絵本で読んだことはあるような気はするが、実はよくわかっていない気がする。多分、聞きたいと思っても聴こえないし、伝えたいと思っても思われても、なかなか理解できない気がする*1
 
漢字では「深々」となり、夜の更けゆくさまを現すようだ。でも、勝手な想像だけど、「しんしん」そこには何だかおとの響きがありそうな気がする(鼓膜は震わせないが、聴覚野にすっと響いてくるような)。
 
もう少し、くつろいでいて、それでいて、張りつめたような気分。そんな気分で雪のふる夜更けを迎えてみたら、そのおとは聴こえるのだろうか。
 
「ふっているようだね」
「ああ、そうだね」
そんな風に話すことなんてできるのだろうか*2

*1:そう思えば、思うほどうまくできないんだ。

*2:先週末、雪が舞っていて、傘を持つかじかんだ手が、透き通ったように白く、内側からうっすらと赤みがかっているのを見たときのことを、ふと、思い出しながら。