雪見酒

雪見酒

東京でも雪が降るのだ。
片口に酒を注ぎ、盆を持って外に出る。
雪の上に酒を置くと、きゅって音がした。
当たり前のことだが、何となく可愛らしい気がしてもう一杯。寒いなぁなんて、かじかんだ手を脇に挟んだりしながら家に戻る。こんどは燗にしよう。
 
こたつはあったかいなぁ。
蒸し菜の花を食べる。少し春の匂いがする。鼻に抜ける青い匂い。
ちょっと青虫になった気がする。
刺身。かえしをつけて食べる。最近の流行り。この甘みがちょうど良い*1
あと、おとつい作った蕗と牛蒡と蓮根の煮物。蕗を湯がいて皮をむいた時、
プリプリの黄緑色が現れる瞬間、ほほーっと思い、少しウキウキとした。
鼻を漂う茎の匂いに根の匂い、しゃりしゃり、しゃきしゃき、ごりごり、
日を追う毎に味が馴染んでいる気がする。
ちょっと土竜になった気がする。
 
ふぁあ、あした雪が積もってるといいな。

*1:九州だと砂糖醤油が割と普通なのだそうだ。