[misc]新年快

雪吊(兼六園風)。何故?

丑三つ時。しんと、息が凍てつくような夜。丸い月、浮ついた気持ちを咎めるように照らしている。根津神社に参拝する。お神酒を啜る。口に血が流れ始めた。
 
あけましておめでとうございます。
昨年はお世話になりました。本年も宜しくお願いします。
 
羽織だけでは寒く、マフラーを巻く。トンビ(インパネコート)が欲しい。
翌日の昼下がり。青く澄んだ冬の空、ぴーんと凧の糸が張っていてもいいくらいな。綿飴を引きちぎって投げたかのような雲が浮いている。足袋だけでは寒く、指先がちぎれるような感じがする。香に誘われ、掃き清められた寺に入る。幾つもあるので暫くすると小銭がなくなり「なむなむ」と呟きながら手を合わせる*1。土の上を歩く*2。温かい気がする。霜柱を踏む。さくっ、さくっと、何だか心躍るような感触。
天王寺の向こうまで坦々と歩く。坦々と歩く、
それだけで色々な季節に会える。

*1:そんな、気にしなくてもいいのかな。

*2:墓の近くは土であることが多く、下駄に優しい。