ノパルガース

繭の家

ゲアーだ。ゲアー。
あいつは、ゲアーに支配されたトープチュに違いない。
だって、あの白い鞭毛が、その先の吸着盤が、
あいつの頭に繋がってるもん。
 
あいつは、今、ノパルにいいように操られている。
僕と同じチチュミーか?
あはは(仕事中、にやにやとしてしまう)。
 

ノパルガース (ハヤカワ文庫SF)

ノパルガース (ハヤカワ文庫SF)

 
全く...何を言っているのだよ...
というものではありますが、
「ヒトの発現する感情や認知というものは、
 パラコスモスの寄生生物の熾烈な争いの結果」
に過ぎないのでございます。という本について述べてます。
 
そんなに分厚くもなく、すらすらと話が進み、入りやすい。
かなり古い作品らしいのだが1950年代?、今であっても
読み応えがある世界を提供してくれる。
 
SFの楽しさの1つに、
「ほぼ、まるまる1つの創造世界を提供してくれる」
ということがあると思う。
無論、この楽しさを得るために、
何百頁ものよくわからない解説を最初に読まねばならないときもある。
 
これは、多くのヒトにとっては高いハードルである。
実生活として、ほぼ全くと言ってもいい程、役に立たない
無駄な世界を頭の中に構築するのである。
 
何故、僕がSFを読むのかということの1つに、「今の現実から新たな世界へと容易にかつ着実に導いてくれる」ということがある。
ベタな言い方だが、
現実と言う手綱を解き放ち、夢の世界へと羽ばたかせてくれるのだ。
 
まぁ、わかっているよ(時々ノパルの思いのまま忘れてるときもある)。
こういうことをするヒトってのは、だいたい、ときどき、
現実からちょっとずれていても無頓着だったりすることくらい。