あいかわらず

なのはな

ラジオからはむやみに元気を出させようとする音楽が流れる。搾り取られるような気がする。大事であることはわかるのだが、周囲の異常な加熱は、淡々とすることを助長する。
ねじを巻こう。晩ご飯を作ろうと思い、シンクの下をのぞく。高野豆腐と麻婆豆腐のソースがあった。ひと呼吸置く。少なくともご飯のあてにはなるだろう。
できた。香ばしい匂いがする。
食べる。まずくはない。
だが、どう考えても麻婆豆腐ではない。麻婆豆腐の味のする何かだ。